Cu-Catalyzed Dehydrogenative C–O Cyclization for the Synthesis of Furan-Fused Thienoacenes

Koichi Mitsudo*, Yoshiaki Kobashi, Kaito Nakata, Yuji Kurimoto, Eisuke Sato, Hiroki Mandai, and Seiji Suga*
Org. Lett. 2021, 23, 4322–4326.
DOI: 10.1021/acs.orglett.1c01256

小橋くんが苦労して見つけ、中田くんが怒濤の勢いで仕上げてくれた反応です。銅触媒を用いた脱水素型環化反応により、フラン環を形成し、チエノアセン類を合成しています。PdまたはCu触媒を用いた脱水素型反応によりC–O結合を形成してフラン環・ラクトン環を作る反応はいくつか報告例がありますが、ヘテロ芳香環を縮環した例はなく、チエノアセン合成への適用の最初の例となります。

NMPとEGMという二種類の溶媒を使うのがポイントで、片方だけではダメで混合溶媒にしたときのみ、うまく反応が進行します。そこにさらにトルエンを混ぜるとなお良しです。

縮環箇所を二箇所にした基質を用いることで、環が5,6個つらなったチエノアセン類を合成することも可能です。

 

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